2013年06月23日

小島への松の植樹

先日のブログで紹介した、南三陸町寄木地区。住民の声が反映され、防潮堤計画が内陸に100mもセットバックされました。
湾に浮かぶ小島(松島と言います)を望む景観が守られることになったので、住民みんなで、その松島や周辺の小島に津波で流された松を植樹しようというイベントを区長や推進員が中心となって企画し、6月16日に植樹をしました。

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地域の誇りを復活させるため今回は地区住民のみに呼びかけ、2/3以上の世帯がそれぞれの仮設住宅や避難先から集まりました。
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いつもはバラバラの船に乗る漁師が乗り合わせて出港。
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島は、断崖絶壁のため、こうして手渡しで植樹の道具を運びます。
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そして植樹。こんな場所でも松は育つのですね。
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そして、漁師の安全や大量を祈願する祠(ほこら)を建て直し、お神酒を交わしました。
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海から見るとこんな場所です。3つの小島に35本の松の苗を植樹しました。
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住民が自主的に集まり、地域の誇りを復活させる。素敵な植樹の機会になりました。
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2013年06月17日

第3回かもめの虹色会議のご報告

6月14日(金)に第3回かもめの虹色会議を開催しました。
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毎週という希望もありましたが、みなさんのご都合を配慮し、だいたい2週に1回の開催を目指して、皆さんと話し合いながら展開してゆきたいと思います。

今回の目標は、宿題の未来図をみんなで共有し合って可能性を探る、でした。

宿題をやってきたのは4名。これがみんな偶然にも、それぞれに得意な部分に集中したプレゼン?で、これを一つに合わせると理想的な一つのモデルになるのでは、という展開になりました。以下はその案の連なりです。

@国道と防潮堤(民有地までセットバックした場所)の間を盛り土して緩やかな傾斜でつなぐ
Aその場所に海が一望できる木造のネイチャーセンターをつくり、海とのつながりを学ぶ
B渚は、養浜プロジェクトを立ち上げ、砂浜が戻ってくるように浜を育てる
C干潟は、残っている松原グランドを活かして一部を掘り込むことで可能性を生み出す
D森里海の連携の発信は、名産である志津川タコの8本足を活かす。などなど。
提案はいつも、それは誰がするんですか?ということを確かめながら行いました。

決して、こうしてください、ああしてください、ではない、こうします、ああします、といえるようになるための自己開発型会議です。この総合案と、いろいろな方々のアドバイスを参考に、さらに主体性を持って考え、次回のまちづくり協議会の参考資料に使っていただければ、みんなの貴重な時間が生かされ、さらにモチベーションが上がることでしょう。検討時間は限られています。

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次回、カモメの虹色会議は6月28日です^^
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2013年06月10日

復興てらこ屋(伊里前)を開催しました

6月4日(火)に第4回復興てらこ屋(伊里前地区)を開催しました。サッカーWcup決定の日と重なるという日程でしたが、30名程度の住民が参加し、行政やマスコミ・専門家なども大勢見学に訪れ、関心の高さを改めて感じる場となりました。
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現在の行政が作っている計画案が示された模型を参加者で覗き込む様子。
これまでは、事業ごとの計画説明でしたが、始めてその事業が組合わさった伊里前の町の模型を見ることになりました。
またその後は、地元商店街組合や、若手有志が考えているまちづくり案も紹介して頂きました。P1000033.JPG
そして意見交換。意見が異なる住民同士が、お互いの考えを知り、話し合う時間。途中でグループ変更も行い更に話し合い。
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今回は、将来の伊里前を考えるとともに、この状況から進めるために、今後どのように進めればいいかを話し合ったことも大きな特徴と言えると思います。
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そして全体で共有しました。

最後に、建設課長より今後の検討は「伊里前まちづくり協議会」を窓口として合意に向けた協議を進めることが明確にされました。説明会の実施を合意とみなされ事業が進む状況が回避され、今後は地区住民を代表する組織が協議し、合意を得ながら進めることが全体で共有されたことは大きな成果と言えると思います。

自由参加の勉強会としての復興てらこ屋としは、一区切りとなりますが、今後は伊里前まちづくり協議会として良い方向性が見いだして頂ければと思います。
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復興てらこ屋の内容や、意見交換で挙げられた内容は全て記録し、参加者や関係者と共有しました。
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2013年06月07日

漁集コンサルによるヒアリング

南三陸町の沿岸部の被災集落では、今年度から漁業集落防災機能強化事業の実施に向けた計画策定が町から委託を受けたコンサルタントによって始まっています。

そのコンサルによる地区住民へのヒアリングがありました。
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住民の方々に対し様々な問いかけを行いながら、住民の声を地図の書き残していく進め方。

震災lから2年が経過したものの、住居の高台移転と岸壁の原型復旧、防潮堤以外は、どのように復興させるのか検討すら始まっていなかったのがこれまでの状況。「1年半遅い!」と言った声も出ましたが、要望が次々と挙げられていました。
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「津波が来たときにすぐに逃げられる避難道の整備」や、「地域の集会所」「作業場の整備」「地盤沈下への対応」などたくさんの要望が。

今回挙げられたものをどこまでを復興事業としてできるのか、適切な復興事業費が、住民の声に基づいて適切に使われることを願いたいものです。
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2013年06月05日

第2回かもめの虹色会議のご報告

第2回目の「かもめの虹色会議」を 5月31日(金)の夜に上山八幡宮、社務所の2階で行いました。

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この会議は、会議というか、なつかしい故郷の実現に向かって、建設的な思いを伝えられるようにするための、「しゃべり場」です。

参加者は14人。
前半は、自由に空を飛ぶかもめの気分で、意見を交わしあいました。
後半は、橋の欄干に留まるかもめの気持ちで、意見を整理してみました。
整理するために掲げた軸は2つ。コスト面と、まちづくり効果です。
この2軸に合わせて、意見を整理してゆきました。
最後は、渚であそぶかもめの気分で、お互いの意見を味わいました。
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印象に残った言葉は以下の通りです。
「渚を人が作るのではなく、自然がつくってゆけるような仕掛けづくりをどうするか、それにどう参加できるか」
「防潮堤で守るのでなく、松島のように、島を形成して、波を弱めたい。その展開方法とは」
「高齢化を逆手にとって、知恵を活かした、ばーちゃーセンター、じーちゃーセンターとか」
「渚で遊ばせたいけどママたちは渚に最低限の安全性を求めているよ」
「高台移転で排水の問題が心配。浄化機能を担う場所としても渚は重要だ」
「防潮堤の向こうに南三陸の未来があるような気がする」などなど。

見学に来て頂いた記者さんからは「北海道の川の保全について活動してきた経験から、皆さんの森里海のつながりを大切にした想いを、どう現実に描けるかは、良い技術者と繋がることで叶うと思う」というご意見をいただきました。
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かもめの虹色会議は、今後も、希望を実行するのは自分たちなんだ、という主体性を持って展開し、まちづくり協議会の部会に最大限活かすことで、現実性を膨らしてゆこうと思います。
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2013年06月02日

第4回復興てらこ屋(伊里前)のご案内

歌津の伊里前地区で第4回復興てらこ屋「どうなる伊里前?どうする伊里前?模型を見ながら話し合おう」を6月4日(火)に開催します。

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これまでの復興てらこ屋では、第1回「河川堤防」、第2回「防潮堤」、第3回「道路」をテーマに、現在示されている計画を理解し住民同士が意見交換を行う場を設けて来ました。
今回は、それらの計画を模型として確認し、住民が互いの考えを知り、今後の伊里前について議論すると共に、今後の復興まちづくりの進め方についても考えたいと思います。
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宮城大学の平岡研究室に模型制作を依頼し、大変立派な模型を作ってきました。
また、今回の進め方については、町役場や地域の住民組織と何度も打合せや主旨・進め方の擦り合わせをした上で実施します。

参加する皆さんにとって、有意義な時間になればと思います。
posted by 復興まちづくり推進員 at 13:01| Comment(0) | 2013年度